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毒を投与する行為【動画学習】

【この動画で学んだこと】

人に何かを伝えられることの喜び

【今後身に着けたいこと】

死ぬ瞬間に、自分の人生は最高だったと言えるように過ごす

安楽死

あなたは安楽死という言葉をどれくらい知っていますか?

簡単に説明をすると、苦痛を感じさせずに死に至らしめることで、大きく分けると積極的安楽死と消極的安楽死に分けられます。積極的安楽死は、意図的に死につながる薬物を投与するなどして人を死に至らしめることで、消極的安楽死は人工呼吸器や人工心肺装置などを止めることで人を死に至らしめることです。本人の尊厳を大切にするという意味で、尊厳死といわれることもあります。

ある女性の場合

動画に登場する女性は多系統萎縮症という神経の難病を患っており、将来的には人工呼吸器や胃ろうなどが必要となってしまうと言われていました。3年前48歳の時に病気の告知をされたときに、故郷に帰ることを姉妹からすすめられたそうです。病気のため次第に自分の体が動かなくなっていく毎日を過ごしていた彼女は、初めは今を楽しんでいこうとしていましたが、姉妹の前でも思うように体が動かなくなっていきます。話す力も失われていきます。彼女は、私が私自身でなくなるのが怖かったとインタビューしてくれました。

告知後の心の動き

姉と一緒に暮らしていたときに彼女が書いていたブログには、日々体が動かなくなっていく様子が記録されていました。『初めて姉の横で四つん這いの動作をしたとき、姉の顔を見られなかった。心が痛かった。』『壁を伝ってあるいたり、ハイハイになったりどんどん悪くなっていったりするのが切なかった。』と書いていた彼女でしたが、現実を受け入れて生きようとする姿も見せていました。『姉たちと笑いながら過ごすひと時が幸せ。』という言葉には胸が苦しくなります。

安楽死を決心

病状が悪化した1年前、同じような患者がたくさん入院している病院を見学に行き、人工呼吸器をつけた患者さんに会ったそうです。姉によると、見て回っているときの彼女の姿が無言で寂しそうだったと言います。病院を訪問してからまもなく、布団の下にスカーフをつなぎ合わせたものを姉が見つけたそうです。彼女に尋ねると、『自分はいずれ寝たきりになって、おしめを変えてもらっても、ありがとうやごめんねを言えなくなる。その気持ちがわからないでしょ。』と答えた。その夜、彼女が自殺をしようとしたが、病気のため力がはいらず何度も未遂におわった

スイスの考え

日本人の安楽死の申し込みは、2018年だけで8人います。これが多いか少ないかはわかりませんが、少なくとも今年は6人の申し込みがあるそうです。日本で消極的安楽死は行われ始めているそうですが、積極的安楽死は認められていないようです。スイスではどちらも認められていますが、それはスイス人が大切にしていることが自らの権利を行使するということだからだそうです。いつどうやって死ぬのか、自分自身で決めることが大切なのだそうです。

彼女の家族

3~4か月後に海外に行ける体力があるかと不安になる彼女でしたが、そのようなことを考えるうちに、死の道を歩んでいくんだなと自分で自覚したそうです。姉妹も表向きは普段通りに接していたが、どう接したらいいか苦悩していたようです。姉たちが取り乱すことはよくないだろうし誰にも相談できないし、ととても苦しい毎日だったことでしょう。

妹は安楽死に反対だったようで、安楽死を思いとどまるように彼女に話し続けました。家族に頼ってもいいじゃないかという妹の言葉に、家族の力に頼ろうとしない自分に気づくことができたようですが、寝たきりで生き続けることは、お互いが疲弊していくということが容易に想像できたようです。身体の動きを失って生きることに尊厳を感じることができないという彼女は、姉妹に看取られながら旅立ちました。

NHKスペシャル「彼女は安楽死を選んだ」 19 06 02