帝王切開とは
お母さんのお腹と子宮を切開して、赤ちゃんを取り出す手術の方法です。自然分娩が難しい場合やお母さん、または赤ちゃんの命に危険がある場合などに行われることが多いです。今日ではおよそ20%のお母さんが帝王切開を経験しているそうです。ちなみに日本で初めての帝王切開は1852年だそうですよ。意外と古くからある術式なんですね。
帝王切開の方法
下半身だけに麻酔が効くように麻酔をした後で、お母さんのへその下を切ります。縦に切る方法と横に切る方法が一般的ですが、傷跡が目立たないように縦に切ることが多いようです。傷の痛みはありますが、痛み止めも処方されますし思ったほどの痛みではないようです。
出産の費用
今回のテーマである費用ですが、初めに、通常分娩の場合の費用を見ていきましょう。
自然分娩の費用
一般的な金額でいうと、全国平均は約50万円です。ただし、都道府県によってその費用には差があり、一番高額な東京都では62万円、一番安い鳥取県では40万円と開きがあります。出産のときに痛みを感じないようにする無痛分娩を選択すると10万円程度多く費用が掛かります。
無痛分娩とは
無痛分娩って聞くと、麻酔をして眠った状態で産むんでしょというような声も聞きます。麻酔を使うことは間違っていないのですが、例えば硬膜外麻酔という方法を使えば、痛みはありませんが、意識がはっきりしている状態で出産できるのです。点滴により麻酔を入れる方法だと眠気が出てしまうこともあるようです。
帝王切開の費用
帝王切開の場合、その手術自体の金額もかかりますが、それ以外に入院日数の違いからベッド代も余分にかかります。日数としては70万円程度になります。ただし、自己負担を考えた時には、医療保険の対象になることが多いため、帝王切開の方が安く済むパターンもあるようです。
費用を軽減させる制度
実際には多くのお金がかかりますが、出産にはいろいろと補助金が出るようです。またいくつかのお得な制度もありますので、紹介しておきます。
出産育児一時金
出産する人は全員受け取ることができる費用です。出産1人につき42万円が支給されます。双子の場合などは、2人分なので84万円うけとることができます。実際に双子の場合、1人の出産に比べて30~40万円高くなるようです。
高額療養費
一カ月の間に医療費の総額が一定の額を超えた部分が戻ってきます。ただしこれは自然分娩では適応されません。帝王切開の場合には対象となるため、申請をしておくとよいでしょう。ただし、帝王切開にかかわった部分のみで、ベッド代などは含まれません。年収によっても異なりますが、還付金額の目安は3万円程度になるようです。
妊婦検診補助
出産までにかかる検診費用などが減額されるものです。地域にもよりますが、全部で10万円程度補助が出ます。
医療費控除
年間の医療費が10万円を超えた場合に、税金の一部が還付されて戻ってくるものです。1年間にかかったものすべて対象になりますので、出産をした年の領収書はきちんと取っておくことをお勧めします。
医療保険
生命保険や医療保険の対象になっている場合があります。この時には、医療保険から給付も受け取れます。しかし、妊娠がわかる前に加入したもののみというものが多いですので、事前によく調べて加入しておくことをお勧めします。