【この動画で学んだこと】
・ダメなものはダメとはっきり伝える。
・社会に出て困るような態度はきちんと直させる。
【今後身に着けたいこと】
・大きな声をだして脅すような方法以外の指導法も身に着ける。
・自分の中での線引きをはっきりとさせる。
元暴走族の社長
栃木県日光市にある土木建築などを行う社長は、若いころ暴走族のリーダーをしていたそうです。その経験を活かし、今では若者の更生に関わっています。
ある少年の場合
ある日、彼の元へ、中学三年の少年とその両親がやって来ました。話を聞くと、少年はすぐにキレてものを蹴ったりするそうです。喫煙や夜遊びだけでなく、暴力行為を何度も起こしてきた少年に対し、社長は「このまま放っておいたら犯罪になる。そうなると、後悔するのは本人と母だから、未然に防いでおかないといけない。」と更生に力を貸すことを決めます。
社長が高校に行かないのかと尋ねると、少年は仕事をすると答えます。よく話を聞くと、高校入試に失敗したから働くといっているようですが、働く先はまだ決まっていないようです。この少年の両親は、高齢になって生まれた子どもだからと、かわいがってきたようです。
職場体験
会社を経営する別の社長と少年は一緒に生活を始めます。初めて親元を離れて生活する少年は、次の日道路舗装の現場に姿を見せました。初めて仕事を体験したこともあってか、体力を使う厳しい仕事だけど、笑顔を見せていました。仕事はどうかと聞かれると、「大変だった。疲れた。」と話していましたが、充実していたようでした。
ところが、親元を離れて仕事体験をして3日目、それまでとは違ってやる気がない態度の少年。仕事の隙を見て隠れて休み、ため息をつく様子が見られました。その様子を見かねた社長が少年を連れ出し「お前が考えているほど社会は甘くないぞ」と話しました。涙を流す少年でしたが、その後母親に電話をし、余計なことをしてくれたと話しました。
大切にすることと甘やかすこと
「高校に行きたい気持ちもあって、でもいけなくて寂しい。それでどうしたらいいかわからなくなった。」と話をする姿を見て、社長は初め、本人の甘えとか友達とコミュニケーション取れないことが原因なのかと感じたそうですが、単純な進学問題などではなく、親子関係が問題であると思ったそうです。
事前に両親に対して、「本気が伝わるなら高校進学を許可してもいいけれど、本気が伝わらなかったら絶対に許可しないで。」と話をして、両親と少年を合わせました。
両親から本気なのかと尋ねられた少年は、横柄な態度で返事をしますが、その状態にもかかわらず、両親は進学を許可してしまいます。
この親はダメだ!
「いつもこうだからこの親はダメだ。」と社長が話をします。「これは人にものを頼む態度なのか。きちんとした態度ではないのに、なぜ許してしまうのか。それだから、『わかった、信じる』って息子を信じてその結果今までずっと裏切られてきたんでしょ?」と。
その話を聞いたあとで、自分から土下座をした少年は、涙を流しました。しかし、実はこの光景は両親にとっては見慣れた光景だったのです。これまでは泣けば許してもらえたが、今はそうではない。母親がいつも助けてくれたが、今は助けてくれない。そう感じた少年はやっと、自分のことを見つめなおすことができました。
両親は今までの自分たちの対応が間違っていたことに気が付くことができました。そして、両親は息子を甘やかしてきたことを深く反省しました。
少子化高齢出産
少子化や高齢出産によって、子どもを可愛がるあまり、甘やかして育ててしまう親が多いように思います。親だけではなく、祖父母が同じように甘やかしてしまう場面も見られます。確かに、子どもを大切に育てることは必要ですし、何かの時に子どもにも逃げ場所を作っておいてあげなければいけません。
しかし、甘い状態で育ててしまうと、子どもが社会に出て厳しさを知ったときにそれを乗り越えられなくなってしまうかもしれません。
子どもへの対応は…
ダメなものはダメときっぱりとしたわかりやすい態度で対応をすることが大切になります。
暴力をしてしまう子は、その暴力がダメと伝えるだけではなく、その原因を探り、ストレス発散の方法や、イライラを押さえるための別の方法を教えていくことも必要なのです。
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